PARADISメンバーからの協力依頼です
*インフォメーション・ギャップバスター伊藤理事長から
職場など社会的にハラスメントを受けている聴覚障害者の実態把握をし、対策情報パンフレットをまとめるプロジェクトをスタート。より多くの当事者とハラスメントを回避する啓発にと、情報シェアと支援をお願いしたいというものです。
プロジェクトの詳細・支援方法はこちらから
このご案内をいただいてハラスメントという課題についてわたくしからも申し上げます。
これまで関係してきた組織や企業でもご相談を受けてきました。個人的にも。その中では障害者の方の要望に応えようとするが、激しい言動や否定されることに心が折れるという声が少なからずありました。言葉が強い。提案をいきなり却下する。それを拡散されて追い込まれるなどなど。ハラスメントを受けたと思っていらっしゃる方は、じつは相手も追い込まれてハラスメントを受けたと感じているかもしれません。
わたくしはその原因の一つに言語の違いがあると考えます。一般の日本語口話は察することで思いの共有が成立します。しかし手話や障害のある方の切実な希望はストレートで明快に伝えようとするものです。明快に見せることが相手にきちんと伝えること。それは正しいのですが、一般口話、特に日本語は察しあうことが優先。海外からの帰国子女が外国語ルールでの思考を日本語に置き換えて話すと、あいつわがままだとか、自己中だと言われるのも同様だと思います。こういうわたくしの見解を相談者に伝えて、明快なキャッチボールをして、受けた言葉がきつかったら、それはきついとか、その意味はこうか?とか丁寧なキャッチボールにすると、やり取りの回数があるほどに共通理解が生まれるとお話しします。
きつい言葉を受けてそのまま黙って、対応したり、拒否したりしてはいけないのです。投げかける方も、今のきつかった?わかってもらいたいのだけど説明しますか?と受ける相手を観察して進めてほしいのです。言語は情報のやり取りです。現在、まだまだ共通理解が育っていないこと。多様性はまだ他人事であること。真の障害である社会システムはまだ成長を始めたばかりであること。など一緒に成長しなければいけない時期なのです。数日前に報道されたイオンシネマでのトラブルも同じ要因だと思います。店舗、社員そして観客いずれも悪意はないのです。
なんとか自分のできることをしたい=客の希望に添えることをしたい・限界もある><自分もいい映画を楽しい席で共有したいここにだれにもある権利とそれにセットとなる義務があります。